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絵本旅行社・旅プラン「でかける7」

「まっすぐ西へ」を選んだあなたには・・・ えほん 北緯36度線』

「鳥になって空をとんでみたい」

誰でも一度くらいは そんなことを思うだろう。

その夢は この絵本をひらけば かなえることができる。

『せかいいちうつくしいぼくの村』のパグマンの村へも 行くことができる。

夕暮れになったら、さぁ西へ出発しよう。

作品のなかでは、一羽の鳥が道案内をし、ふたりの少年と一匹の犬が旅をする。

読者がこどもならば、少年となり、さまざまな土地を歩くことができるだろう。

私は鳥になり、旅をする。そして気づく。

なんて人間は、低くせまい視野の中にいるのだろう。

こんなにも 世界は広がっているのだ。

すこしずつ 世界はつながっているのだ。

ゆっくりとページをめくりながら、あらためて感じる。

ただ国名が記入されただけの 味気ない地図からは得ることができない、

それぞれの国への 親近感と発見がある。

もっと知りたいとさえ思う。

(コレって、とても大切な感情だ)

北緯36度線という たった一本の線上には

海があり 山脈があり 草原があり 砂漠がある。

昼があり 夜がある。

晴れたり 曇ったり 風も吹く。

働くひと 遊ぶひと 出かけるひと 帰るひと。

人々が住む場所は

美しい風景や豊かな土地ばかりではない。

描かれてはいないが

醜いものや汚れたものも 鳥はぜんぶ目にするだろう。

どんな気持ちだろうか?

描かれている鳥は、たぶんヨーロッパコウノトリがモデルだと思う。

ヨーロッパコウノトリは、ヨーロッパから中近東で繁殖し、冬にアフリカへと渡る。

農耕地などにも住み、民家の屋根に巣を作ったりして、身近にいる鳥だったそうだ。

熱心に子育てをするコウノトリの姿は、平和の象徴であり

人々は昔から この鳥を大切にしてきたという。

でも残念なことに、ここ数年で激減しているらしい。

人間は 人間の手で いろいろな平和をこわしていく。

一方で鳥たちは、当り前のように はるか頭上を自由に行き交う。

人間が地面に引いた線など、なんの意味もない。

この作品は、ふしぎだ。

ながめればながめるほど、自分の中の感情があふれてくる。

自然と 動物と 人間と

まるい地球の平和を 願わずにはいられない。

2003.1.11



えほん北緯36度線』
小林 豊
1999年8月発行/ポプラ社
40p/サイズ24×26cm


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