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絵本旅行社・ABCブック

    Tのかたちは テーブルのT。

いっぱいせおった ちからもち。
【TABLE】 いさましいチビのしたてや
グリム原作/しみずみえこ文/あかぼしりょう絵/世界出版社/1968
(単語・その他の絵:薄井俊)
 ←表紙 ウラ→ 
【メモ】
 大人になって、グリム童話のなかでこのお話と再会したとき、それはもう宝物をみつけたような気分になりました。『ひとうちでななつ!』なんだかよくわからなかったけれど、とにかく強そうなこのことばが、とても好きでした。

 特に印象にのこっているのは、古くなったチーズをつかんでにぎると汁がながれる、という場面。幼い頃、ウチの冷蔵庫の中には、角がかたくなったチーズがよくころがっていたのです。(ラップの包み方が悪かったのか?ラップの品質の問題??)角の変色したチーズをほんとうににぎってみたり、ポケットに入れて、庭で食べたりしてました。

 読みくらべてみると、翻訳者によって表現がちがうので、おもしろい。『ひとうちでななつ!』の部分だけでも、
  小澤俊夫さんは『ひと打ち七つ!』、
  大塚勇三さんは『一うちで七つ!』、
  野村ひろしさんは『ひと打ちで七つ』、
  池田香代子さんは『一打ち七匹!』。
黙読だと、漢字の使い方で、強さの印象がちがうように感じました。

 それにしても、そんなにすごい男ではなかったはずなのに、どんな難問にもひるまない姿勢はスゴイ。「智恵」と「勇気」は、それほどまでに強い武器ということなのでしょうか。ちいさくてふつうの人が、大きな障害にまけず王様になる、というサクセスストーリーは、いつの時代でも、こどもの心を満足させると思います。

 ちなみに、グリム童話には「かしこいちびの仕立屋の話」(KHM114)というのもありますが、これはまた別のお話。

【参考図書】
・ゆうかんな仕立て屋さん〜『完訳グリム童話T』より/小澤俊夫やく/ぎょうせい
 /1985

・勇ましいちびの仕立屋〜『グリムの昔話T(愛蔵版)』より/フェリクス・ホフマン編・画
 /大塚勇三やく/福音館書店/1986

★勇ましいちびの仕立て屋〜『決定版完訳グリム童話集1』より/野村ひろし訳
 /筑摩書房/1999

・勇ましいちびの仕立屋〜『完訳クラシックグリム童話1』より/池田香代子やく
 /講談社/2000

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