20XX年、今、
地球は温暖化の影響で すごく危険な状況になっている。
なぜかというと、
北極の氷や南極の氷がすべてとけて
なくなってしまったのだ。
生き残った白クマやアザラシたちは
絶望している。
白クマファミリーもそうだった。
白クマファミリーは、ファミリーではない。
実は、生き残った白クマたちが、
今、「ファミリー」になったばかりなのだ。
「これから・・・・・・どうする?」
白クマパパとなった白クマが言った。
ほかの白クマたちは、
「・・・・・・。」
無理もない。
今まで生きていたところが、
今までいた家族・友人・食べ物が、
すべて なくなってしまったからだ。
一番年下のチーチャンが 口をひらいた。
「ねぇ、みんなさ、
ずっとここにいるわけじゃないでしょ。
ぼく、おなかが空いちゃったよ・・・。」
考えてみれば、この頃獲物がとれなくて
昨日食べたアジ1匹が
チーチャンの本当の家族と食べた
最後のご飯だったのだ。
「ぼくきいたことがあるんだ。」
チーチャンは、辛い海水をなめながら言った。
「一番年よりのおじいちゃんがさ、
この北極からず〜〜〜っとまっすぐ行くと
すごくキレイな氷のお城があるんだって。
そこには、たくさんの魚やアザラシがいて、
夢のようなところなんだって!」
うっとりしてチーチャンが言うと
白クマニーチャンが言った。
「そんなの、うそだよ。
そんなこと知ってるなら、みんなサッサと
その夢みたいな国に向かっているはずだよ!!」
ニーチャンがためいきをつく。
白クマママが口をひらく。
「それに、もし、
その国があっても、場所がわからないわ!」
そのとき、
「あのー・・・」という
聞きなれない声がした。
チーチャンがおやつにとっておいた魚が
口をひらいた。
「も・・もしですよその国につれていってくれるなら、
そ・・その国の場所を教えてあ・・げてもいいんですが・・・」
魚はひどくおびえている。
「うそつけ!!」
ニーチャンが言った。
「この魚は、自分がにげたいからって
でまかせを言ってるんだ。
おれたちの大事な食べ物を
ここでなくしたいのか?!」
「まあまあ、落ち着いて。」
ママが言った。
「このお魚さんが
うそをついてにげだそうとしても
この広い海よ、
きっとこの子はあかちゃんだから
サメに食われてしまうと思うわ。」
まわりがシーンとなった。
「しょうがない。行くか・・・・・・」
白クマパパは、泳ぎはじめた。
ママも
ニーチャンも
チーチャンも
泳ぐ・・・・・・。
白クマたちの姿は 見えなくなった。
これで、お話はおしまい。
その後
だれひとりとして、
その白クマファミリーがどこにいるのか知らない。
でも、
今も 泳いでいるかもしれない。
死んでしまったかもしれない。
もしかしたら、
氷の国についたかもしれない・・・・・・
by スピカ
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